北海道の端午の節句
端午の節句には日本では全国的に柏餅やチマキを食べます。
しかし、北海道ではべこ餅というものを食べます。
ここでは北海道で昔から伝わるべこ餅について紹介をしていきます。
お土産にもオススメなグルメなのでぜひ食べてみましょう。
ハレの日にはべこ餅を
昔からハレの日には餅は欠かせないものでした。
函館には昔から餅屋が多く、色々なお店がありましたが、今では歴史の流れもありかなり数を減らしています。
そのような中でも老舗のお店が残っており、今でもべこ餅を作っています。
老舗ではこだわり抜いたうるち米やもち米を使っており、あんこも自家製です。
特に味の要となるざるにはこだわりがあり、創業から変わらない味を守り続けるために道具までしっかりとこだわったものとなっています。
べこ餅を作るポイントが米粉と砂糖です。
大福のように伸びるわけでも餡が入っているわけでもない、素朴な見た目のあんもちとなっています。
東北がルーツのものであるという説もありますが、北海道のスタンダードのものは東北のものとは少し変わったものです。
形は木の葉の形であり、色は黒や濃い茶色、白か黒の一色のものです。
黒っぽい濃い茶色は黒糖で作られています。
べこ餅の由来
べこ餅は色々と他の餅と違うところがあります。
まずはこのべこ餅という名前です。
名前の由来には諸説あります。
例えば、黒糖を使っているためにべっ甲のような半透明な色合いがべっ甲餅と言われ、べこ餅となったというもの。
黒糖の色合いが和牛の色合いとよく似ているから、牛を意味するべこから来たというもの。
黒と白の色合いがホルスタインのようで、牛に見えるからべこ餅となったというもの。
このような説が有力とされています。
他にも米粉を「べいこ」と呼ぶために由来しているとも言われています。
米がまだまだ貴重だった時代には精米した際に割れたお米や米クズも無駄にしないようにそれらも大事に活用しようと色々な方法でお米を使うようにしていたというのです。
その中で米の粒を粉にして米粉として、べこ餅を作ったということが言われているのです。
色々な説がありますが、明治20年ごろから多くの人たちが端午の節句を祝うために特別な餅としてべこ餅を作るようになり、今でも受け継がれています。
多くの家庭が歴史を守って来たからこそ、しっかりとした説が残るのではなく、文化として残って来たという背景があるのです。
北海道の南側や日本海側に行った際にはくじら餅を食べるのもオススメです。
これはべこ餅と同じルーツのお餅ですが、少し見た目が違うのです。
せっかくなのでご当地ならではのべこ餅を食べ比べてみましょう。
食べ比べをすることでより好みにあっているか経験することが可能です。