ワイルドな「相泊温泉」

羅臼町にある「相泊温泉(あいどまりおんせん)」は、砂利を掘って木枠で囲った湯船を埋めただけという、たいへんワイルドな温泉です。
男湯と女湯は分かれていて、周りはブルーシートのテントで囲われており、いちおう屋根もあります。

相泊温泉は地元の人達に管理されていますが、台風によって壊されたり、爆弾低気圧などで湯船が砂利に埋まってしまうようなこともあるようです。
お湯が入ってないときには、「入浴される方は、セルフで海水を入れてください。」とありますが、セルフの温泉なんて滅多にありません。
周辺に昆布が打ち上がっていることもありますので、入浴の際には取り除いてください。

相泊温泉の入浴は夏季限定で、入浴日などは特に決まっておりません。
ツーリングのついでに寄ってみて、お湯が入っていたら入るというような、そのときの運に左右されそうな温泉です。

海没する「セセキ温泉」

セセキ温泉は、海岸線の際にあることから、満潮時に海没するという温泉です。
漢字で「瀬石温泉」と書きますが、「セセキ」とはアイヌ語で「温泉」を意味しています。
旅番組などに、「秘湯」として取り上げられることの多いところです。

セセキ温泉に入れるのは夏の期間(7月初旬~9月中旬頃)だけ、しかも潮が引いている「干潮時」のみです。
入浴時間を守らないと、海没するおそれがあります。
なお、海面と同じ高さにあって海水が入るため、お湯の温度は一定でないようです。

無料の温泉ですが、付近に瀬石番屋があり、管理人に一言挨拶してから入浴してください。
入浴時間は、干潮時に管理人が掃除をしてからということで、干潮時間に合わせての入浴ということになります。

クジラの下アゴ「野付半島」

野付半島(のつけはんとう)は細長い半島ですが、名前がアイヌ語の「ノッケウ」からきており、「下アゴ」という意味です。
形がクジラの下アゴに似ていることから、この名前がついています。

「砂嘴(さし)」と呼ばれる日本最大の砂の半島で、珍しい動植物が多いことから「特別鳥獣保護区」として指定されています。
また、野鳥が多く訪れることから、バードウォッチングのスポットとして知られています。

野付半島には、新緑の季節から夏にかけて色とりどりの花が咲くので、半島を通る道路は「フラワーロード」と呼ばれています。
まるで海に浮いたお花畑の中を走るような、ファンタジックな体験ができるでしょう。

野付半島ネイチャーセンターという施設があり、野付半島の自然や歴史について紹介しています。
1階には、レストランや地元の特産品を販売するお店が入っていて、別海町の牛乳を使った特製のソフトクリームが人気です。
「トドワラ食堂」では、漁師の奥さん達が新鮮な魚介類を使った料理を出してくれます。